基礎体温を測るのは難しい?

基礎体温の正しい測り方

目が覚めたらすぐに体温計を口舌の下にくわえて測ります。起き上がらず、横になったままの状態で測ることが大切です。そのためには、寝る前には枕元に体温計を準備しておくと良いでしょう。必ず婦人体温計を使います。

正確な基礎体温を測るためには、舌の裏側に体温計の先を当てて測ってください。婦人体温計を舌で押さえ、口を閉じて検温します。検温中は鼻で息をして、口で息をします。

基礎体温を測る時間はできる限り、毎日同じ時間に測ることが望ましいです。もし時間がずれる場合も測定時間の誤差は1時間以内にしましょう。出来るだけ同じ時間に寝て、同じ時間に起きるように規則正しい生活を心がけましょう。

基礎体温を測るときは、最低4時間以上の睡眠をとってからにします。少なくともその日のうちには就寝して欲しいのですが、最低でも午前2時までには就寝し、午前5時頃までは起きない状態で検温してください。

風邪で発熱していたり、アルコールを摂取したとき、睡眠不足のときは普段より基礎体温も上がっています。基礎体温表の欄外に記入しておいてください。3時間以内の極端に短い睡眠時間や、10時間以上の長い睡眠も基礎体温は高めにでます。忘れずに記入しておいてください。

基礎体温の記入方法

基礎体温を測った後の基礎体温は、直ぐに記入するようにするか、午前中のうちに記入することを習慣づけておくと良いでしょう。

記入するときは、黒ボールペンなどを使用して、しるしをつけます。点よりもやや大きな黒丸で記入しましょう。

水銀式体温計で計測した場合には、水銀が目盛りのちょうど中間にあり分かりにくい時は、低いほうの値を記入しましょう。

ストレス、病気、旅行など、いつもと違う環境での就寝も体温に変化を与えるので、欄外に記入しておきましょう。起床時間がまちまちな人は、起床後すぐに測り、時間をメモしておくといいでしょう。

体調不良や寝坊、二日酔いなど、普段と違うことがあった日には欄外にメモしておきましょう。体温が正確に出なかった場合の参考になります。

基礎体温表に体温を記入したら、つけたしるしの点と点を線で結びます。そうすると低温期の相と高温期の相になり、折れ線グラフになります。

月経がはじまった日、体調不良、性交日なども記録しておくと、日頃の体調や生活がどのように体温に影響するかが分かり、体調の変化にも気づきやすくなります。

体温計の種類

普通の体温計では、小数点以下1桁までしか測定できません。高温期と低温期は0.3から0.5℃の違いですから、普通の体温計では測れないので婦人体温計を使います。婦人体温計は、小数点以下2桁まで測定できます。測るのも脇の下ではなく、精確に測れる口の中になります。

本来は、正確に基礎体温を測るためには水銀の婦人体温計が必要です。しかし、現在は電子体温計が普及していて、様々な種類の婦人体温計があります。また水銀の婦人体温計は販売数も減って手に入りにくいかも知れません。

ご自分に合った使いやすいもので良いのですが、電子婦人体温計には、実測式で測定するものと予測式で測定するものがあります。実測式は検温時間が長く約5分間測ります。

予測式の体温計は、5分後の平衡温を予測するので約1分ほどと検温時間が短くてすみます。誤差はどのメーカーも考慮されているの問題はありませんが、やはり実測式の方がばらつきがなく正確であることは否めません。

水銀の婦人体温計や実測式の方が正確な体温を測定できますが、測定時間が長いとわずらわしさを感じるのであれば、どのような基礎体温計を使ってもある程度のことは判断できるので基礎体温をつけて頂いた方がありがたいと思います。

電池式のものは約1年半で表示しなくなる前に異常値を示すことがあります。いつもと違っておかしく感じたときは、1度新しいものに交換してみてください。

基礎体温からわかること

女性ホルモンの状態がわかります

基礎体温の高温期の温度が全体的に低かったり、高温期の期間が短かったりする場合は、卵巣機能の低下を疑います。基礎体温表を見て低温期の状態しかない場合には、月経があったとしても無排卵の可能性を疑います。

女性ホルモンが正常であるかどうかを判断することができます。

自分の身体のパターンやリズムが把握できます

女性は、月経前になると普段とは違うという方が多いです。身体的には、乳房が張る、便秘になる、吹き出物ができる、肩こりつらいなど、精神的には落ち込んだり、イライラしたりなどと不調を訴えます。

基礎体温をつけることで、不調になるパターンやリズムが月経周期のどのあたりに訪れるかを把握することが毎月できるようになります。

月経周期と排卵日がわかるようになります

月経が28日周期の場合は、月経始まると低温期からスタートします。低温期が12日~16日間続き、その後、排卵して高温期に変わると、基礎体温表を見ることで排卵があったと予測できます。個人差がありますが排卵は、月経開始日から13日~14日目に起こることが多いからです。

排卵後は、基礎体温の高温期が約14日間続きます。その後また体温が下がり、月経になり低温期となります。このように基礎体温が二相になっていると排卵があると予測できます。

肌トラブルが起こる周期がわかります

肌の状態は、月経周期によって違います。高温期である月経前が始まる1週間前後は、吹き出物がが出やすくなります。皮脂の分泌が多くなっているので仕方ないのですが、甘いもの取り過ぎや刺激物の摂取やアルコール類を控える方がよいでしょう。

化粧品なども新しいものに変えることは避けた方が良い時期となります。新しい化粧品を試したい場合などは、肌がトラブルを起こしにくいと言われる月経が終わった後から排卵前にしましょう。

太りやすい時期がわかる

黄体ホルモンであるプロゲステロンには、水分を蓄える作用があるので、月経前はむくみやすい状態です。そして、この時期は、気分にもムラがあり、イライラすることで食べることで気を紛らわせようと過食になったり、食欲も増したりします。

ダイエットをしようとしても、結果が出にくいのでそれがストレスとなり逆効果です。ダイエットを始めるのは、低温期の方が効果を実感できやすいでしょう。

低体温の可能性がわかります

平熱には個人差がありますが、一般的には36度後半から37度くらいです。最近は平熱が36度前半の方が多いようです。36度未満の平熱は低体温となります。人間は低体温では、免疫が落ちる、冷え、消化不良などの不調が起こりやすくなります。

基礎体温をつけることで、低体温に気づき身体を冷やさないようにしたり、食事に気を付けたりと対策が取りやすくなるでしょう。