男性不妊によく使われる漢方は?

男性不妊に効果を発揮する漢方薬を紹介したいと思います。まず「桂枝加竜骨牡蠣湯」を(ケイシカリュウコツボレイトウ)です。

桂枝加竜骨牡蠣湯は 、桂皮(ケイヒ)、芍薬(シャクヤク)、大棗(タイソウ)、生姜(ショウキョウ)、甘草(カンゾウ)、竜骨(リュウコツ)、牡蛎(ボレイ)の7種類の生薬からなる漢方です。

桂皮:血行を良くします。

芍薬:筋や精神を緩めて安定させる作用。筋肉のたるみをひきしめて痛みや凝りをとります。

大棗:なつめの実です。ブドウ糖様作用により、甘くて、胃を元気にして血のめぐりをよくします。

生姜:身体や胃を温めて発汗させる働きがあります。

甘草:毒を消し全体の効き目を上げてくれます。甘くて気力を増やす働きがあります。

竜骨:収斂(しゅうれん)作用があり、精神を安定させます。竜骨とは、大型哺乳類の化石化した骨で甘い味がします。下腹部の気と血の巡りをよくして、頭を休めることで、気を落ち着かせ、疲労をとる働きがあります。

牡蛎:鎮静作用から緊張を緩めて降ろしてくれます。牡蠣の殻で、乾きを潤して、血や気の巡りを良くして、興奮を鎮める等の働きがあります。

「桂枝湯」「竜骨と牡蠣」を加えただけの処方ですが、「桂枝湯」とは違う効力を発揮して、効果はがらりと変わります。  

「桂枝」は他の薬草との相性がよく、「桂枝と甘草」で気の上衝を発散「桂枝と芍薬」で疲れによる身体の痛みを和らげてくれます。

「大棗、生姜、甘草」は3セットで自然治癒力を高めてくれるでしょう。 

ストレスに対して効果を発揮する

忙しい日々を送っている方が非常に多く、身体や心の不調を訴える方は多いです。疲れが溜まり、慢性的な疲労は漢方的な見方をすると「腎虚」や「気虚」という状態です。

うつ病や不眠症などの方に使うことも多く、精神を落ち着かせる作用が期待できます。「桂枝加竜骨牡蠣湯」に含まれる「竜骨と牡蠣」の主成分である「炭酸カルシウム」が、神経の高ぶりを鎮めて気持ちを穏やかにさせてくれるのでしょう。

他にも使われる症状の幅が広く、神経症や性的神経衰弱、精子障害にも有効性が認められています。

尿漏れを止め「過活動性膀胱炎」などの多尿にも 作用があり、精神的なもの以外にも「尿」の漏れも防いでくれます。

自律神経が影響を受けやすい臓器のひとつに「膀胱」がありますが「膀胱」に作用する事で多尿にも効果を発揮してくれるのです。

男性不妊にも効果がある?

男性の場合、ストレスの積み重ねや慢性的な疲労により、精子の減少など起こる場合があります。「乏精子症」や「精子無力症」など色々な病気がありますが「桂枝加竜骨牡蠣湯」はこのような男性不妊にも効果があり、体質を見極め、体質が合えば改善される方も多くいます。  

男性不妊の原因のひとつEDなども、些細なことが気になり、ストレスや不眠などが積み重なることが、関係していることがあり、そのような方に効果が期待できます。「腎虚」によって、気血不足の状態が「下半身の虚」となり、それを改善する働きがあると言われているのが「桂枝加竜骨牡蠣湯」 なのです。

男性だけではなくて、女性のFSH(卵胞刺激ホルモン)も「桂枝加竜骨牡蠣湯」を使い改善する事があり、ホルモンの調節にも使えます。

精神的なストレスや不眠症などに使われることの多い漢方薬ですが「男性不妊」や「下半身の虚」に効果が高く、「夜尿症」などにも使える漢方薬で、1つの症状だけにしか効果がないというわけではなく、不思議ですね~  

どちらかと言うと虚弱で、体質的に疲れやすい方に向く処方となり、体力がある方の「男性不妊」には、「柴胡加竜骨牡蛎湯」という処方が向いています。次回は「柴胡加竜骨牡蛎湯」についてお話します。

「医食同源」という言葉があり、漢方薬を飲むだけですべてが改善して解決するわけではありません。ストレスに負けない強い身体を作るためには、軽い「運動」や「睡眠」も大切です。バランスよく色々な種類のものを食べて、規則正しい生活を心がけてください。