漢方について

漢方を知ろう

漢方薬は、中国から日本に伝わり、独自の発展を遂げて今にいたります。

漢方薬とよく似ている、薬として言い伝えで昔から伝わる民間薬がありますが、多くの民間薬はひとつの薬草を利用します。例えば「ドクダミ」ですが「ドクダミ」の葉や茎を乾燥させて煎じて飲む「十薬(じゅうやく)」という生薬があります。利尿作用や解熱、解毒の効果があるとされています。

当医院の裏庭にも繁殖しています。東南アジアが原産の多年草で、草丈が20~40cmで、地下茎をどんどん伸ばして繁殖力が旺盛です。道端など半日陰でよく目にすると思います。

科学的根拠として、ラウリアルデヒトという抗菌作用の成分、クエルシトリンやカリウム塩などの利尿採用のある成分が含まれているようです。もちろん副作用もあり、多く摂取しすぎると、下痢や腹痛を引き起こします。腎臓の悪い方にはカリウム塩が負担をかけるので注意が必要です。

漢方は生薬の組み合わさり

漢方薬は、生薬と呼ばれる自然界に存在する植物、動物や鉱物などから薬効となる部分を抽出し組み合わせて調合されています。

生薬の組み合わせが変わることで、生薬の効き目が増強する、毒性が抑制される、など有効性や安全性も大きく変化します。漢方薬とは、一つの生薬のみの薬効が効くのではなくて、いくつかの生薬の組み合わせで薬効が発揮できる仕組みになっているのです。

漢方薬を処方する場合は、患者様の身体や心の状態を総合的に捉えて判断し、治療することを目的としています。人に本来備わっている自然治癒力を高めることで心身の向上を手助けする目的があるのです。

そのために漢方は、一人ひとりの体質に合わせた処方があり、西洋薬とは違う診断の方法が存在します。患者様の生活や身体の状態を知るために、さまざまな質問をさせていただくこともございます。人それぞれの体質に由来する症状の処方があるために必要なことですからご協力いただけると幸いです。

漢方専用の問診票

当医院では、漢方専用の問診票に記入していただき、細かな質問にお答えいただきます。患者様の体質やタイプを知る大切な手がかりになる大切な質問になります。

問診票は当院のHPの診療案内からダウンロードできるので、お家で記入してきて頂いてもかまいません。こちらにもリンクを張っておきます。漢方の問診票

必要があれば、血液検査の結果を拝見させていただきながら、処方を考えさせていただきます。

漢方薬を保険診療で使用する医療の現場では、生薬を煎じた液を乾燥させて得られるエキスを顆粒状にしたエキス製剤を使用します。種類により、錠剤のタイプが発売されているものございます。