月経とホルモンの関係

月経とは、子宮の内膜が周期的に変化し、受精卵の着床がなかった時に出血が周期的におこり、5~7日間で自然に終わることです。

子宮内膜が変化をする理由は、妊娠と関係があります。受精した卵子は着床という、子宮内膜の中に受精卵が入り込んで着床、子宮内膜から栄養をもって成長しなければいけません。

受精卵が着床しやすい状態でなければならないので、その準備のために子宮内膜は周期的に変化する必要があります。

着床しなかった場合は、子宮内膜は必要がなくなり、いつも新鮮な状態で着床できる子宮内膜であるために一度リセットします。

次の受精卵を迎えるために、周期ごとにリセットをすることこそが月経が起こる意味です。

ストレスを受けるとなぜ月経に影響するのか?

月経前になるとプロゲステロンの影響で不快な症状が出てきます。それが重くなると、月経前症候群(PMS) と呼ばれます。脳にある視床下部は、下垂体にホルモンの分泌を指示するのですが、自律神経のコントロールもしています。

そのため、ストレスなどの影響を受けやすく、ホルモンのバランスをくずすことに繋がります。

精神的なダメージや無理なダイエット、身体的なストレスとなる病などにかかることでホルモンバランスを保つことが難しくなり、月経のメカニズムが崩れてしまうのです。

女性の身体は男性に比べて、不調な時期が繰り返されたり、体調や精神が乱れたりするのは、女性ホルモンの影響なのです。

女性のカラダはエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン) という2つの女性ホルモンの働きでコントロールされています。

2つのホルモンの働きは、女性の身体と心に作用しますが、この2つのホルモンのバランスが正しければ基礎体温は低温相と高温相の2相曲線となり自然な妊娠、出産につながります。

視床下部がストレスに弱いことは不調の原因になりますが、自分が心地よいと感じる環境や好きな音楽を聴くとホルモンバランスも整えやすいです。

また、ホルモンは自律神経のバランスに関係があることから、規則正しい生活を送り十分な睡眠やバランスの取れた食事も大切です。

ホルモンとダイエットの関係

女性はとても微妙なホルモンのバランスで保たれています。ホルモンバランスが変化することにより、卵胞期、排卵期、黄体期、月経という周期を繰り返します。

エストロゲン(卵胞ホルモン)と、プロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類のホルモンバランスのリズムを知ることは大切です。

月経の周期は25~40日と個人差がありますが、基礎体温を記録して自分の周期を知ることでホルモンのリズムをつかみましょう。

・エスロトゲンの働き

丸みをおびた女性らしい身体をつくります。妊娠に備えて子宮の内膜を厚くする作用や自律神経、骨、皮膚、脳の働きにも深く関係します。

月経の終わり頃から、排卵前にかけて分泌が多くなります。エストロゲンの分泌が多い時期は卵胞期で、比較的身体も心も安定していて体調が良い時期です。お肌の調子も良いでしょう。

・プロゲステロンの働き

妊娠を助けるホルモンです。基礎体温をあげる働きがあります。子宮内膜に作用して、受精卵が着床しやすいように働き、着床後も妊娠の継続を見守り体内の水分の保持、食欲を増進させるなどの作用があります。

分泌する時期は、排卵後から次の月経まで分泌されます。プロゲステロンの分泌が多い時期は黄体期となりますが、むくみや吹き出物が出る、身体がだるいなど人によっては、精神的に不安定になる人もいるかもしれません。

ダイエットに向いている時期

エストロゲンの分泌が増える期間がダイエットするには向いています。月経が終わり卵胞期と呼ばれる時期になると、お肌に潤い身体も軽く、気持ちも前向きになっていると思います。

これは女性ホルモンのエストロゲン(卵胞ホルモン)の作用によるものです。エストロゲンは、排卵して、妊娠への準備を促すための役割を持ち、分泌量が上昇すると、女性らしさが増して自信にあふれた時期になります。

排卵前までこの状態が続き、この期間がダイエットに最も適した期間になります。月経中の不快な感じや、イライラやむくみがリセットされるので集中的にダイエットに取り組むことができます。

ダイエットに不向きな時期

排卵を境に基礎体温は上昇して高温期となりますが、黄体期と呼ばれるこの期間は、身体も心も不安定な時期となります。受精卵が子宮内膜に着床しやすい状態を維持するために、女性ホルモンのプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌が多くなっています。

身体が水分をため込もうとするために、むくみやすい状態で体重のコントロールが難しい時期となります。黄体期は肌も乾燥しがちでお化粧のノリも悪いと感じるでしょう。

気分も落ち込みイライラしたり、憂鬱な気分になり、疲れやすく感じたりして、甘いものも急に欲しくなったりと不安定な状態です。妊娠に備えて働く自然な身体の反応ですから、この期間は無理をせずにリラックスして過ごしましょう。

効果的に痩せるには運動量を増やしましょう!

いつもよりほんの少しだけ意識して身体を動かすことも大切です。普段よりも1000歩増やして歩くなど目標を決めて運動量を増やすと良いでしょう。

太極拳やヨガ、気候のようなゆっくりした動きや、ウォーキングなど一定のリズムのある運動が効果的です。モップや掃除機をかけるときも意識してリズミカルに動くと良いでしょう。

排卵日直前は、筋肉量を増やすにも最適な期間ですから積極的に筋力トレーニングなどを取り入れてみると良いでしょう。

食事はバランス良くしっかりと食べ、間食はいつもより減らしましょう!

主食・主菜・副菜をバランスよく食べましょう。糖質もタンパク質も脂質もすべて健康な身体を維持するには必要です。偏った食事はいけません。

タンパク質を意識して多めに摂り、野菜も色々な種類を食べるようにしましょう。白米には玄米や雑穀をまぜて硬めに炊いて、しっかり噛んで食べましょう。

運動して脂肪を燃焼しても、間食のコントロールを上手にしないと元の木阿弥ですから注意してください。

よく眠って太陽の光を浴びましょう!

質の良い睡眠を取ることは大切です。規則正しい生活を繰り返して、朝起きて太陽の光を浴びることで体内時計が整います。

人間の体温やホルモン分泌などの機能は約24時間のリズムで動いているのですが、体内時計の周期が24時間より少し長いため(例外もあります)、体内時計のタイミングを24時間周期に一致させるシステムがあります。

体内時計を整えることは意外に大切で、朝の太陽の光は体内時計を早め、夜は遅らせます。太陽の光を浴びることで体内時計がリセットされてバランスを取っているようです。

痩せすぎには注意が必要です

厚生労働省の発表では、最近の女性は痩せすぎだというデータがあります。

BMI18.5未満は低体重で、やせ型になります。BMIを出すには下記の計算式で出せるので一度自分のBMI指数を出してみましょう。

BMI指数 = ( 体重 ÷ ( 身長 × 身長 )) × 10,000

18.5未満 低体重(痩せ型)
18.5〜25未満 普通体重
25〜30未満 肥満(1度)
30〜35未満 肥満(2度)
35〜40未満 肥満(3度)
40以上 肥満(4度)

ダイエットや偏食などの影響もありますが、ホルモンのリズムを無視した無理なダイエットは危険です。

痩せすぎは、単なる見た目だけの問題ではなくて、女性ホルモンの機能の低下が原因で骨量の減少、月経周期が止まったり、遅れたり、乱れるなどの影響が出ることで妊娠や出産に悪い影響を及ぼします。

女性ホルモンは、生命を維持するために体内のコレステロールを消費した残りから変換されて作られています。

ダイエットをする場合は適正な体脂肪率が必要だということを心掛けて、女性らしいボディラインを保ち健康的な身体づくりを目指しましょう。

女性の身体はデリケートだということを理解して、身体のリズムを知るために基礎体温を測って記録することを習慣化することで、ダイエットの時期を逃さずに効果的なダイエットを行なって下さい。自分の身体のリズムを知って無理のないダイエットをしましょう。